メタロアッセイ オート カルシウム(OCPC)
- メタロアッセイ オート カルシウム(OCPC) は、血清・血漿中のカルシウム(Ca)を生化学自動分析装置で迅速に測定することができます。
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- 本アッセイ原理は免疫抗体法ではなく、キレート定量法であるため、検体の生物種に依存しません。
- 前処理不要です。
- キット同梱の標準試料とブランク試料の2点により校正するため、多点校正は不要です。
- 毒劇物を含んでいないため、取扱、廃棄時の安全性に優れています。
- ※ 本製品は研究用キットです。診断目的には使用しないで下さい。
- 名称
- オート カルシウム(OCPC)
- 製品コード
- ACA01
- 測定対象
- Ca
- 対象サンプル
- 血清・血漿
- 測定波長
(主波長/副波長) - 570/660 nm
- 測定範囲
- 1 ~ 20 mg/dL
- 測定回数
(1キット) - 250回
- 価格/円(税別)
- 58,000
測定意義
カルシウムは体重の約 1.5-2.9%を占めており、骨格、軟組織の形成に重要な元素です。体内のカルシウムの 90%はハイドロキシアパタイトとして骨に存在し、1%が細胞内、0.1%が血中に存在しています。生理的機能としては細胞中の浸透圧調整、血液凝固、筋委縮、神経刺激、酵素の活性化などに関与しています。血中のカルシウムは 45%がアルブミン、グロブリンと結合しており、10%がリン酸塩、45%が遊離イオンです。血清カルシウムが低下すると、副甲状腺ホルモンが分泌され、骨 吸収、腎臓での再吸収、活性型ビタミンDの生成に伴う小腸からのカルシウムの吸収が促進され、 血清中の濃度が上昇します。血清中のカルシウム濃度が高くなると、甲状腺からカルシトニンが分泌され、骨吸収が抑制され、カルシウム濃度が低下します。このような機構により血清中での濃度は厳密に調節されており、正常値が狭いレンジ内に推移しています。低カルシウム血症としては、くる病、 骨軟化症、テタニー、骨粗しょう症、動脈硬化を起こし、高カルシウム血症では抑うつ、意識障害、 疲労感、知覚過敏、不整脈、高血圧などに関与することが知られています。
測定原理
o-Cresolphthalein Complexone(OCPC)はカルシウムと反応すると深紅色の複合体を形成します。この複合体の量はカルシウム濃度に比例するため、波長 570nm の吸光度を測定することによりカルシウム濃度を求めることができます。
この複合体の量はカルシウム濃度に比例するため、波長 570nm の吸光度を測定することによりカルシウム濃度を求めることができます。
製品仕様
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- 使用目的 :
- 血清・血漿中のカルシウム(Ca)の測定
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- 測定試料 :
- 血清・血漿
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- 対応している検出機器 :
- 生化学自動分析装置
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- 測定波長(主波長/副波長):
- 570/660 nm
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- アッセイ法 :
- OCPC法
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- 特異性 :
- 生物種を問いません
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- 反応条件 :
- 37ºC 10分間
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- 保存温度 :
- 2-10ºC
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- 有効期限 :
- 製造後12ヶ月
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- 共存物質の影響 :
- ビリルビン 40mg/dLまで
溶血ヘモグロビン 1,000 mg/dLまで
乳び3,000FTUまで
ただし、EDTAは影響を与えますので使用しないでください。
性能
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- 感度 :
- (1)精製水を試料として操作した場合の吸光度は 2.5以下です。
(2)標準試料を試料として測定するとき、カルシウ ム10mg/dLに対する吸光度は0.1~0.5の範囲です。
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- 正確性 :
- 既知濃度の管理血清を測定するとき、既知濃度の±15%以内です。
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- 同時再現性 :
- 同一検体を5回同時に測定するとき、吸光度のC.V.は5%以下です。
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- 測定範囲 :
- 測定範囲は1~20mg/dLです。これを超える検体は、精製水で希釈した後測定して下さい。
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- *本性能はあくまで参考値であり、測定に供する装置の形式、状態、精度管理物質により、記載事項と異なる場合があります。
測定方法
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【日立ハイテク H-7180形における測定パラメーターの例】
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直線性
図1. 段階希釈した標準試料の測定結果
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本キットによる血清中カルシウム濃度の測定
図2. ICP法と本キットによる血清中カルシウム濃度測定結果