メタロアッセイ リチウム 測定 LS
- メタロアッセイ リチウム測定LSは、生物試料(血清・血漿)中のリチウム(Li+)をマイクロプレートリーダー(96ウェル)で迅速に定量することができます。
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- 本アッセイ原理は免疫抗体法ではなく、キレート定量法であるため、検体の生物種に依存しません。
- 血清、血漿を検体とする場合は前処理不要です。
- キット同梱の標準試料とブランク試料の2点により校正するため、多点校正は不要です。
- 毒劇物を含んでいないため、取扱、廃棄時の安全性に優れています。
- ※ 本製品は研究用キットです。診断目的には使用しないでください。
- 名称
- リチウム測定
- 製品コード
- LI01M
LI02M
- 測定対象
- Li+
- 対象サンプル
- 血清・血漿
- 測定波長
(極大波長) - 540 〜 560 nm
(550nm)
- 測定範囲
- 0.03 ~ 3 mM
- 測定回数
(1キット) - 100回
20回
- 価格/円(税別)
- 78,000
20,000
測定意義
リチウムは神経細胞内のセロトニンやドーパミン、アドレナリンの放出・抑制に関係し、白血球増加作用、血圧降下作用、生殖に及ぼす影響が知られています。
薬物治療分野においては、リチウムドナーとして炭酸リチウム剤が双極性障害の治療における第一、及び第二選択薬として多用されていますが、過量服用すると腎障害、他の重篤な副作用が報告されており、その服薬管理が重要です。
最近は気分安定効果以外にも酸化ストレスが関わる疾患に対する効果も相次いで報告されており、他の疾患に対するリチウム剤の効果についての研究が再考されつつあります。
測定原理
本品は多価ハロゲン置換ポルフィリン化合物とリチウムイオンのキレート錯体形成による可視部の発色を観測し、リチウム濃度を求めるものです。
マイクロプレートリーダー用の安定な液状発色キットとしては世界初の製品です。
(日本国特許第5100903号)
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測定方法(サンプル前処理)
-
◯本キットでダイレクトに定量可能な試料
e.g.)血清、血漿
本キットでは、血清・血漿を直接サンプルとして測定に供することが可能です。
*ヘパリンリチウムは測定値に影響を与えるので使用しないでください
キット操作方法
- (1) DIW、標準液、アッセイ検体 4 μlを96 well plateにアプライ
- (2) RA 240 μlをwell添加
- (3) 室温で10分間インキュベート
- ( 4) 主波長550nm(副波長600 nm)の吸光度を測定
- (5) 以下の計算式よりリチウム濃度を求める
製品仕様
-
- 測定項目 :
- リチウム(Li+)の測定
-
- 測定試料 :
- 血清,血漿
-
- 測定波長(主波長/副波長) :
- 550 /600 ( or 600 〜 610 ) nm
-
- 感度のある波長域 :
- 540 〜560 nm
-
- 測定範囲 :
- 0.03 ~ 3 mM
-
- アッセイ法 :
- ポリフルオロポルフィリン
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- 特異性 :
- 生物種を問いません
-
- 反応条件 :
- 室温(25ºC〜37ºC)10分間
-
- 共存物質の影響 :
- (主波長550nmのみで測定した場合)
抱合型ビリルビン・非抱合型ビリルビン40 mg/dL
乳び300FTU
ただし、ヘパリンリチウムは影響を与えますので使用しないでください。
-
- 共存物質の影響 :
- (副波長600nmで補正した場合)
抱合型ビリルビン・非抱合型ビリルビン40 mg/dL
乳び3,000FTU
ヘモグロビン 1 g/dL
ただし、ヘパリンリチウムは影響を与えますので使用しないでください。
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- 対応している検出機器:
- マイクロプレートリーダー、紫外可視分光光度計、比色計
※キットに96ウェルプレートやキュベットなどは含まれておりません。 → 生化学自動分析装置用の試薬はこちら
学術情報
本キット使用文献
- Kim Y et al.
Lithium ameliorates rat spinal cord injury by suppressing glycogen synthase kinase-3β and activating heme oxygenase-1.
Anat Cell Biol. 2017 Sep. - Ahn M et al.
Potential involvement of glycogen synthase kinase (GSK)-3β in a rat model of multiple sclerosis: evidenced by lithium treatment.
Anat Cell Biol. 2017 Mar. PubMed PMID: 28417055. - その他の論文リストはこちら
弊社発表文献
- 岩渕拓也、他:含フッ素テトラフェニルポルフィリン配位子をプローブとした新しい血清リチウムの迅速測定試薬 中毒研究;第28巻第4号, 10.Dec.2015. p392-396.
- 岩渕拓也:技術情報協会(編) 微量金属分析とその前処理技術,p192-200(2015)
- 岩渕拓也、鈴木裕子:技術情報協会(編) 最先端バイオマーカーを用いた診断薬/診断装置開発と薬事対応(2015)
- その他の文献リストはこちら
本キット参考文献(論文記載用)
- 小柳健治, 田端正明. : 分析化学, 51, No9, p803-807 (2002)
- 日本国特許第5100903号 公開公報