レドックスアッセイ チオール定量キット

チオール

  • レドックスアッセイチオール定量キットは、血清・血漿の酸化ストレスマーカーであるチオールを、マイクロプレートリーダー(96ウェル)で迅速に定量することができます。
  • 本製品は免疫抗体法ではなくチオール選択的酸化剤であるDTNBを用いるため、試料の生物種に依存しません。
  • 前処理不要です。
  • キット同梱の標準試料とブランク試料の2点により校正するため、多点校正は不要です。
  • 毒劇物を含んでいないため、取扱、廃棄時の安全性に優れています。
  • ※ 本製品は研究用キットです。診断目的には使用しないでください。

  • 名称
  • チオール定量
  • 製品コード
  • TH01D
  • 測定対象
  • チオール(SH)基
  • 対象サンプル
  • 血清・血漿
  • 測定波長
    (極大波長)
  • 380 ~ 440 nm (412 nm)
  • 測定範囲
  • 0.05 ~ 2.0 mM
  • マニュアル
  • マニュアル
  • MSDS
  • MSDS
  • 測定回数
    (1キット)
  • 100回
  • 価格/円(税別)
  • 59,000

測定意義

チオール基は生体内においてアルブミン等のタンパク質、グルタチオン、遊離チオール基等として存在します。チオールは強い還元能を持ち、活性酸素種と速やかに応答し、活性酸素を消去し、ジスルフィドとなります。タンパク質チオール基は他のアミノ酸側鎖と比較して酸化修飾を受けやすく、いくつかのタンパク質や酵素がチオール基の酸化還元状態により、機能を制御されています。

 血清中のチオール濃度は生体内のレドックス環境の指標の1つであり、酸化ストレスマーカーとしても着目されています。がんや肝疾患など、様々な疾患において血清チオール濃度が低下していることが報告されており、血清チオール濃度が疾病・老化などに係る指標となる可能性が示唆されています。

測定原理

本法はEllman試薬(DTNB:5,5′-Dithiobis(2-nitrobenzoic acid))とチオール(SH)基との反応による可視部の発色を観測し、SH基の総量を求めるものです。DTNBはSH基と反応し、TNB(5-Mercapto- 2-nitrobenzoic acid)を生成します。この生成物の波長412nmにおける吸光度を測定することにより、試料中のチオール基の濃度を求めます。

測定方法

  • ◯本キットでダイレクトに定量可能な試料

    e.g.)血清、血漿

キット操作方法

 ※使用する直前に標準試料(アセチルシステイン粉末)をラベル記載の水量にて溶解さてください。

 ※溶解させた標準液は冷凍で保管してください。

 

  1. (1) DIW、標準液、アッセイ検体 20 μlを96 well plateにアプライ
  2. (2) RA 200 μlをwellへ添加
  3. (3) 室温で5分間インキュベート
  4. (4) 主波長412 nmの吸光度を測定(OD1)
  5. (5) RB 30 μlをwellへ添加
  6. (6) 室温で5分間インキュベート
  7. (7) 主波長412 nmの吸光度を測定(OD2)
  8. (8) 以下の計算式よりチオール濃度を求める
    TH01D計算式

製品仕様

    • 使用目的 :
    • チオール(SH)基の定量 
    • 測定試料 :
    • 血清,血漿
    • 測定波長(極大波長) :
    • 380 ~ 440 nm (412 nm)
    • サンプル量 :
    • 20 μL
    • 測定範囲 :
    • 0.05 〜 2.0 mM
    • 感度 :
    • チオール 1.0 mMの標準試料を測定したとき、ΔOD = 0.5 〜 1.0
    • 同時再現性 :
    • C.V. < 5 %
    • 特異性 :
    • 生物種を問いません。
    • 反応条件 :
    • 室温 (25 〜 37 ℃) 10分間
    • 保存温度 :
    • 2 〜 8 ℃
    • 有効期限 :
    • 製造後12ヶ月
    • 法規制 (毒物及び劇物取締法) :
    • 該当なし

実施例

  • 直線性

    チオール直線性

    図1. 標準試料希釈直線性

その他の実施例はこちら