メタロアッセイ オート 鉄F

オート鉄(フェロジン法)

  • メタロアッセイ オート 鉄Fは、血清・血漿中の鉄(Fe2+,Fe3+)を生化学自動分析装置で迅速に測定することができます。

    → マイクロプレートリーダー用の試薬はこちら

  • 本アッセイ原理は免疫抗体法ではなく、キレート定量法であるため、検体の生物種に依存しません。
  • 前処理不要です。
  • キット同梱の標準試料とブランク試料の2点により校正するため、多点校正は不要です。
  • 毒劇物を含んでいないため、取扱、廃棄時の安全性に優れています。
  • ※ 本製品は研究用キットです。診断目的には使用しないで下さい。

  • 名称
  • オート鉄F
  • 製品コード
  • AFE31
  • 測定対象
  • Fe2+
    Fe3+
  • 対象サンプル
  • 血清・血漿
  • 測定波長
    (主波長)
  • 570 nm
  • 測定範囲
  • 5 ~1,000 μg/dL
  • マニュアル
  • マニュアル
  • MSDS
  • MSDS
  • 測定回数
    (1キット)
  • 200回
  • 価格/円(税別)
  • 59,000

測定意義

鉄は重要な構成元素として多くの酵素中に含まれています。血中の鉄はすべてトランスフェリンと結合しており、ミオグロビン、ヘモグロビ ンなど、鉄を必要としているグロビンタンパク質の合成のため、赤芽球や各組織へ輸送されます。酸素を輸送するタンパク質の生成には鉄は不可欠であり、その欠乏は鉄分欠乏性貧血、慢性出血性貧血、感染性の貧血を引き起こします。また、肝炎、肝硬変などでトランスフェリンの増加、高濃度の鉄が観測されます。再生不良性貧血、悪性貧血なども鉄の増加を示します。

測定原理

本法は Ferrozineと鉄とのキレート錯体形成による可視部の発色を観測し鉄濃度を求めます。

トランスフェリン等の輸送タンパク質に結合している鉄を、試薬中の弱酸、変性剤、還元剤の作用に よりタンパク質から解離させ、Fe3+を Fe2+へ還元し、Fe2+-Ferrozine錯体を形成させます。この錯体を波長 570nmで測定することにより鉄濃度を求めることができます。

原理図FE31M_101

製品仕様

    • 使用目的 :
    • 血清・血漿中の鉄(Fe2+,Fe3+)の測定
    • 測定試料 :
    • 血清,血漿
    • 対応している検出機器 :
    • 生化学自動分析装置
    • 測定波長(主波長):
    • 570 nm
    • アッセイ法 :
    • Ferrozine法
    • 特異性 :
    • 生物種を問いません
    • 反応条件 :
    • 37ºC 10分間
    • 保存温度 :
    • 2-8ºC
    • 有効期限 :
    • 製造後12ヶ月
    • 共存物質の影響 :
    • ビリルビン 40mg/dLまで
      乳び700FTUまで
      ただし、EDTAは影響を与えますので使用しないでください。

性能

    • 感度 :
    • (1)精製水を試料として操作した場合の吸光度は 0.05以下です。
      (2)標準試料を試料として測定するとき、鉄200μg/dLに対する吸光度は0.07~ 0.25の範囲です。
    • 正確性 :
    • 既知濃度の管理血清を測定するとき、既知濃度の±15%以内です。
    • 同時再現性 :
    • 同一検体を5回同時に測定するとき、吸光度のC.V.は5%以下です。
    • 測定範囲 :
    • 測定範囲は5 ~1000μg/dLです。これを超える検体は、精製水で希釈した後測定 してください。

測定方法

  • 【日立ハイテク H-7180形における測定パラメーターの例】

    パラメーター

  • 直線性

    直線性

    図1. 段階希釈した標準試料の測定結果

  • 本キットによる血清中鉄濃度の測定

    血清鉄

    図2. ICP-OES法と本キットによる血清中鉄濃度測定結果